介護報酬請求の注意点について解説。介護扶助における請求・複数の介護サービスが提供される場合・住み込み介護・施設サービス利用時の介護報・特別食提供の場合の介護報酬などそれぞれの事例にあわせて介護報酬請求の注意点を解説。
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介護事務が介護保険料を請求するわけですが、この請求の仕方は一律ではありません。報酬請求をする際、介護扶助が行なわれている場合はどのようになるのでしょうか?
まず介護サービスが提供されると、「生活保護法介護券」というものが福祉事務所などから送付されます。これは一般に介護券と呼ばれています。そして介護事務の担当者はこの介護券の内容を確認して、介護報酬請求明細書に転記していきます。この介護券の内容を正確に理解し、正確に記すことが必要になるわけです。
この際、本人支払額と保険料で賄われる分の違いに注意する必要があります。「本人支払」の場合は、介護サービスを受ける側が直接支払う必要がありますから、国や自治体ではなく本人に請求します。
この介護券は介護サービスが行なわれるたびに作成されますから、大きな事業所ではかなりの数になります。これらの用紙を的確に処理していくことも、介護事務の腕の見せ所です。人的ミスが生じやすい箇所でもありますから、注意して作業するようにしましょう。
介護事務が「介護報酬請求」を行なう際には、的確な請求額を算定する必要があります。これが介護事務の最も重要な仕事であり、腕の見せ所であると言えるでしょう。
特に、複数の介護サービスが組み合わされて提供されている場合は、正しい計算で額を出さなければなりません。この場合はどのように算出されるのでしょうか?
たとえば身体介護と生活援助の両方が行なわれる場合、30分を1単位として計算します。この場合ですと計算式は、訪問介護全体の時間から身体介護の時間を差し引き、生活援助の単位を掛けます。
身体介護と生活援助の二つがが混在していても、身体介護を中心として考えますので、それぞれを独立させて算定するわけではありません。上記の点はひとつの例であり、こうした介護サービスの種類がどのように組み合わされているかによって、計算の仕方が変化します。
介護事務としては、様々なケースを想定しておく必要があるでしょう。
介護を必要としている人に会わせてプランを作成するためには、柔軟に対応することが求められます。
通常なら介護サービスは、お年寄りに施設に赴いてもらったり、ヘルパーさんが訪問することによって行なわれます。住み込みで介護をする家族はいるとはいえ、住み込みの介護サービスを行なってもらうことは可能なのでしょうか?
ヘルパーさんに一日数時間訪問介護を行なってもらい、残りの時間、同じヘルパーさんを家政婦として雇ったらどうか?という案を出した人がいました。これですと、一人の人が住み込みで介護を行なったり家事を行なったりできるので効率が良いというわけです。
しかしこれは、介護と家事の時間を明確に区別することができなくなるため、保険料の請求に支障が出ます。厚生労働省による基準に沿わない形で介護サービスが行なわれても、介護報酬は請求できません。
ですから介護事務はこうした勤務状況を的確に把握し、サービス内容を区分して請求できるようにしておかなければなりません。「こうしたらどうか?」という案を、要介護者から出される場合がありますが、安易に受け入れるのではなく保険制度に則ったものかどうか確認する必要があるでしょう。
介護事務は、様々な施設で事務を担当することもよくあります。
介護サービスの事業所だけではなく、老人ホームなど施設で介護サービスを行なっている場合も少なくありません。そのような場所で介護事務を行なう場合、どんなことに注意すべきでしょうか?
たとえば、老人ホームなどでの施設では、様々な立場の人が働いていることでしょう。ヘルパーの資格取得者に加えて、看護士や準看護士が勤務している場合も少なくありません。この時、看護士が介護支援専門員として働いているなら、看護士としての仕事以外も行なうことがあります。
すると「介護支援専門員」の役割を担う人と「看護士」の役割を担う人が同じ人物であったとしても、各1名ずつが勤務しているのと同じように算出することになるのです。
老人ホームなどで介護事務を行なう場合は、このような特別に定められているケースにも注意を払う必要があるでしょう。施設全体の人員や役割についても精通し、的確な判断をしていかなければなりません。
介護事務の仕事の一環として、毎日の食事に関わる事務処理があります。管理栄養士がいるかどうかなどによって、基本となる食費の計上の仕方が変化しますので注意が必要です。そして食費に関しては、特別食が必要な要介護者がいる場合も違いが生じますから気をつけるべきです。
介護報酬を算定する際、特別食としてどの程度の額を請求できるのかは、薬価収載されているかどうかが大事な分かれ目です。流動食が薬価収載されているなら、この食費は介護事務が決定するわけではありません。協力してくれている医療機関で算定されることになります。このように、提供される食事が「医療」なのか「介護」なのかに注意する必要があるのです。
介護事務と医療事務は似ている面もあるとはいえ、違う資格・技能となります。医療と介護も違うものですから、あくまでも介護の事務を処理する立場にあるということを忘れないようにしましょう。要介護者の命に直接関わってくる場合もありますから、この違いを徹底することは重要です。